「“環境タイプ”で読み解く わたしの生きづらさ」①

にぎやかなオフィスで、疲れた表情を浮かべながら合わせ笑いをしている若者のアニメ風イラスト あなたの意思
「うまくやってるはずなのに、なぜか通じない」その違和感が、静かに積もっていく。

うまくやってる“はず”なのに、なんでこんなにしんどいんだろう?


■「ちゃんとしてるのに、通じない」

職場でも、人づきあいでも、
「空気を読んで、場を壊さないようにして」
「言いすぎず、でも言わなさすぎず」
「相手のタイプも見極めながら、ちゃんと接している」

なのに――なぜか伝わらない。距離を取られる。誤解される。

こっちは“ちゃんとやってるつもり”なのに、どうして?

そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?


■それ、“ふるまい”じゃなくて“場”のズレかもしれません

人はみんな、育ってきた環境の中で「こうふるまえばうまくいく」という**“無意識のルール”**を身につけています。

  • 静かな家庭で育った人は、「大きな声はトラブルの元」と感じるかもしれない
  • 感情を出さない職場で育った人は、「主張しすぎ=空気が読めない」と思うかもしれない
  • 逆に、はっきり言わないと通じなかった環境で育った人は、「沈黙=無関心」に見えてしまうかもしれない

このように、人はそれぞれ**「自分にとっての“普通”」=“ふるまいの型”**を持っているのです。


■“ふるまいの型”と“今いる環境”が合わないと、しんどくなる

  • 丁寧に接することで信頼を得てきた人が、「遠回しすぎて伝わらない」と言われる
  • 自分の考えを持つことを大事にしてきた人が、「こだわりが強い」と敬遠される
  • 圧をかけられないように空気を和らげているのに、「なんか薄い人」と言われる

それ、ふるまいが間違ってるわけじゃないんです。
「どんな環境でなら、それが自然に活きるか?」がズレてるだけ。


■タイプ別ふるまい傾向――あなたはどこに近い?

ふるまい方の傾向は、人によって大きく異なります。ここでは、2つの軸(表現の得意さ/環境への適応力)から、ざっくり4つのタイプに分けてみます。


表現が得意な人で、いろいろな環境に合わせて適応できるタイプは、
どんな相手にも“それっぽく”合わせられる柔軟さがあります。
器用だけど、本音が見えづらいと思われることもあるかもしれません。

表現が得意で、自分のもっている価値観や考えを明確に持っている人は、
自分らしく発信できるので、共感を得る反面、誤解や反発も受けやすいという面もあります。

表現が苦手だけれど、環境に合わせるのが得意な人は、
空気を読みながら調整するのが上手。頼りにされやすい反面、“控えめ”“印象が薄い”と見られがちです。

表現が苦手で、自分のペースや価値観を大事にする人は、
誠実で深い考えを持っていても、それが伝わりづらく、「何を考えているのか分からない」と言われることもあります。

ふるまい傾向切り替え力がある
(環境適応型)
一貫性を重視
(価値観安定型)
表現が得意SNS適応・営業タイプ意志ある表現者・発信型の個人事業主など
表現が苦手空気を読む調整役タイプ内省型・誠実だけど誤解されやすいタイプ

あなたはどこに近いと感じますか?もちろん、自分の表現したいことでタイプが変わることもあれば、どのタイプにも当てはまらないこともあります。


■“うまくやってるのに”の正体は、「過去の場ではうまくいっていた」だけ

あなたが今、頑張っているそのふるまい。
実は以前の環境では“ちゃんと機能していた”ものではないでしょうか?

うまくいかないのは「自分が変わったから」じゃない。
うまくいかないのは「今の環境が変わったから」かもしれません。


■セルフリフレクション(問いかけ)

紙でもスマホでもOK。自分の感覚をすくいあげる時間をとってみてください。

  1. あなたが“いちばん自然体でいられた”のは、どんな場ですか?
  2. そのとき、どんなふるまいが自然にできていましたか?
  3. 今の環境では、そのふるまい方はどれくらい活かせていますか?

■次回予告:

「なぜ“環境のズレ”はこんなにも苦しいのか?」
――あなたの“行き詰まり感”の正体を、もう少し深掘りしてみましょう。


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